祝!石井琢朗2000本安打!!


スポーツナビより



横浜の石井琢朗が11日、東北楽天戦の第1打席でセンター前ヒットを放ち、プロ野球史上34人目の2000本安打を達成した。横浜では、松原誠氏(当時大洋)、駒田徳広氏に次いで3人目。球団の生え抜き野手としては松原氏以来となる。投手として1軍で勝利を上げた実績を持つ選手としては、あの打撃の神様赤バット川上哲治氏に次ぐ2人目の快挙だった(※1)。では石井の2000本安打の特徴とは何か?データで検証してみよう。石井の通算打率2割8分4厘(5月10日時点)は、2000本安打を達成した34人中22位。だが、どれだけ安打を放つかを10試合平均安打数で見ると、石井の10.9本は、34人中4位(1位は川上氏の11.9本。2位長嶋茂雄氏、3位張本勲氏)の高水準を記録している。これは石井が主に1番打者を務め、打数が多いことが影響しており、実際に10試合平均の打数38.3は、34人中の最大である。しかし同じ1番打者で鳴らした若松勉氏(元ヤクルト、ヤクルト監督)は、34人中トップの通算打率3割1分9厘でありながら、10試合平均安打数では10.5本。柴田氏や福本豊氏も1番を多く打った代表格だが、それでも9.1本、10.6本と石井が上。これは、1970年代のプロ野球界が、まだまだ投高打低の時代であり、球界全体の打率が低く、1番打者といえども回ってくる打数が、今よりも少なかったことに起因すると考えられる。例えば、昨年、一昨年のセ・リーグ打率は2割7分、2割7分5厘。石井の通算打率2割8分4厘はそれよりも高いが、プロ野球界の平均レベルの打率であっても、石井のように早い打順を打って、レギュラーを張れば2000本に届く可能性を示唆しているといえる。また、石井は、97年から2002年までプロ野球2位タイとなる6年連続150安打以上を放つなど、年平均140.1安打は特筆すべき数字だ。これは長嶋茂雄氏の145安打に次ぐ2位の記録である(3位は張本勲氏の134.1安打)。


[ドラフト外から球界の顔に成長させた打撃スタイル]
記念の2000本安打はセンターへ抜けるシングルヒットだったが、安打全体に占める石井の単打の割合77.5%(5月10日時点)は34人中最大である(2位は新井宏昌(元近鉄)の75.9%)。プロ4年目に投手から野手に転向し、長打よりもコツコツと安打を重ねることでレギュラーを獲得した苦労を物語る。ドラフト外で入団し、「2軍のころは、背番号で呼ばれていた」選手から、いつしか球界の顔となる内野手に成長したことは、若手のプロ野球選手のお手本となるだろう。そして、石井の持ち味は、過去4度(1993、98〜2000年)盗塁王を獲得した脚力にある。これまでの通算341盗塁(昨年まで336。今季は5。5月10日時点)は、2000本安打を達成した34人中5位の記録。4位の高木守道氏(元中日、中日監督)の369盗塁を超えることは、今季中にも可能だろう。石井は、2000年は開幕すると同時に足に故障を抱え、それでも3年連続のセ・リーグ盗塁王を獲得。しかし翌年から、その故障が影響し、盗塁数は減少している。例えば昨年のオールスター明け後半戦は、規定打席者の中でセ・リーグ最下位の打率2割1分7厘と低迷したが、盗塁もわずかに2。内野安打も昨年は、石井にしては少ない20個しか稼げなかった。だが、今季は右投手から3割4分1厘を打つなど、開幕から好調を維持。まだ打率は2割7分台だが、目標に掲げる3割、150安打、30盗塁をクリアできる勢いはあると見る。



生え抜き選手の大記録に僕も感動です。
おめでとうございます。