ドイツW杯-イングランドVSポルトガル-

デコ抜きのポルトガル相手なら接戦でも勝ちは確実と楽な気持ちで観戦。
この日のイングランドのフォーメーションはエクアドル戦と同じ4-1-4-1。
ただしエクアドル戦では右SBだったハーグリーブスがこの日は中盤の底に、ギャリー・ネビルが本来の右SBのポジションに入りました。
あとはエクアドル戦と同じメンバー。
つまりベストメンバー。負けは考えられない。



試合開始。
両チーム譲らず大激戦。
序盤は両チームの攻撃が激しく入れ替わる展開。
中盤に入りややお互いペースダウン。
ここら辺からルーニーにほとんどボールが渡らなくなった。
渡ってもポルトガルDFのチェックが厳しくなかなかキープできない。
そして後半途中、ルーニーがDF2人とボールを激しく奪い合ったプレーの後、レッドカードで退場。



うっそ!



ちょっとした口論になってC・ロナウドを突き飛ばしてたから「やばい!カード出るかも」とは思ったけど。
まさか1発レッドとは・・・。



後日masaに聞いたらプレーが止まった直後に相手DFの股間踏みつけたらしい。
さらに後日もう1回スロー見たら確かに踏んでた。




思いっきり




フランスW杯、アルゼンチン戦のベッカムと同じじゃないか・・・。
若い、若過ぎる・・・。
熱い、熱すぎる・・・。
考える前に行動してしまうパターン。



試合はイングランド10人VSポルトガル11人の戦いに。
イングランドは中盤のジョー・コールに代えクラウチ投入。
クラウチルーニーのいなくなった1トップの位置に。
ここからはポルトガルが数的優位を活かして怒涛の攻め。
イングランドを応援している僕にとっては見てて心臓に悪い内容。
それでも120分間一度もイングランドの勝利を疑ったときはありませんでした。



前半テリーが決勝トーナメント2枚目となるイエローをもらったときも、


「準決勝はキャンベルにがんばってもらわないとな」


ルーニーが退場になっても、


「準決勝は出れないから決勝で優勝を決めるゴールを頼むよ」


と常に勝つことを前提にゲームを見ていました。




しかしPK戦突入が決まった途端、急に不安でいっぱいに。
なぜかイングランドの勝利に確信が持てなくなっていました。




そしてPK戦
ランパード、ジェラード、キャラガーが外してイングランド40年振りのW杯優勝はなくなりました。
ついでに僕の5000円も








僕的にはまさかの、









アディオス!イングランド








エリクソンも「PKの練習は十分やった」と言っていました。
決める技術はどの選手も持っているんです。
しかし、本番では技術的な部分よりも精神的な部分が結果を左右するもの。
メンタルな部分は練習しようがありません。
結果論ですが、ここでもベッカムの退場が響きました。
こういうときこそW杯で悪夢を見てきた経験豊富な選手が必要でした。
おそらく本来なら彼がイングランド1番手のキッカーだったはず。



ポルトガルは40年振りベスト4、そして優勝を"目標"にしてきたチーム。
イングランドは40年振りのW杯優勝を半ば"義務"付けられたチーム。


"勝ちたい"ポルトガル選手と"負けられない"イングランド選手のプレッシャーの差がこの結果に表れたのでは


と勝手な想像を膨らませてしまいました。



スペインも負けちゃったし、ベスト4に残った国に特別応援したい国もないし・・・。
応援するチームがなくなるというのはつらいことです。
W杯熱が一気に冷めた感じ。
くそ!くそ!
ああああああああああああああああああああああああああ!



寝よ寝よ。



W杯で優勝することの難しさをこのゲームを見てあらためて感じましたね。
試合終了後、ファーディナンドがうずくまって号泣していました。テリーも。
120分間、ポルトガルの攻めを集中を切らさず最後までよく守ったと思います。
贔屓目でなくとも、ポルトガルにDF陣が崩されたシーンは1度もなかったはず。
左サイドのアシュリー・コールらも含めて今大会屈指のDF陣でした。
無失点に抑えても勝てない現実。つらいと思います。
そして最後まで驚くべき運動量で献身的に走り抜いたハーグリーブスの姿がフランス大会でのプティと重なりました。
PK戦イングランドで唯一決めたのが彼。そのときの力強いガッツポーズが印象に残っています。
見た目とは違って熱い選手だと知りました。
右サイドから果敢に勝負してポルトガルゴールを脅かした若きドリブラー・レノン。
ベッカムが抜けた穴を十分に埋めていました。
左サイドをアシュリー・コールと供に積極的に攻めたジョー・コール
両サイドから攻めれるイングランドの強力なサイドアタッカー
今大会、ゴールこそなかったものの攻撃における存在感は十分見せてくれたランパード
このゲームでも惜しいボレーがありました。
チームの要として全ての試合において安定感をもたらしたジェラード。
攻めも守りもプレーがダイナミックで本当に見てて楽しかった。
そしておそらく今大会最もゴールに飢えていたFWルーニー
最後に強烈なディープインパクト残してグラウンドを去りました。
いいチームだったのになぁ。ちくしょう・・・。
もうW杯でこのメンバーのゲーム見れないのか。



予測不能のアクシデントも確かにありました。


・主将ベッカムの負傷退場
ルーニー1発レッドでの退場
・終了間際にPK要員として交代出場させたキャラガーのPK失敗


それでもデコのいないポルトガルに90分間で勝てなかったのがいまだに信じられません。
何が起こるかわからないからおもしろいのでしょうが。




次の日、ブラジル敗戦のニュースを見てまた驚いた。




ポルトガル(himezou)&フランス(narukichi)、おめでとう。